11. HAART治療後の患者のQoL解析法の開発に関する臨床研究−
HIV/AIDS患者における疾患特異的な健康関連QoL評価尺度である the Functional Assessment of Human Immunodeficiency Virus Infection (FAHI) quality of life instrument(FAHI)日本語版の信頼性と妥当性に関する研究−

分担研究者: 西村 浩一 (京都桂病院呼吸器センター)
研究協力者: 渡辺 恵(国立国際医療研究センターエイズ治療研究開発センター)

研究要旨

健康関連QoLは一般的尺度または疾患特異的尺度で評価される。医療介入の効果を検討する目的のためには、より反応性(感度)に優れた疾患特異的尺度の開発が必要である。HIV感染者およびAIDS患者における疾患特異的な健康関連QoL評価尺度として、昨年度にはthe Multidimensional Quality of Life Questionnaire for HIV/AIDS(MQoL-HIV)日本語版の妥当性の検証を行った。これに続いて、今年度は、the Functional Assessment of Human Immunodeficiency Virus Infection quality of life instrument(FAHI)の日本語版を作成し、信頼性と妥当性の検証を行った。465名のHIV/AIDS患者を対象として、横断的検討を実施した。そのスコアの分布は、概ね正規分布を示し、celing effectやfloor effectは認められなかった。クロンバッハα係数は0.84以上を示したが、“思考・記憶力について(Cognitive function)”の領域ではクロンバッハα係数は低値(0.64)を示し、信頼性に問題を残した。そのスコアを決定する要因の中では、精神心理学的因子がもっとも大きく貢献することが明らかとされ、この点においてはMQoL-HIVのスコアと同様の決定因子であると考えられた。