9.新薬による治療 −エファビレンツによる48週治療成績−

分担研究者: 安岡 彰、岡 慎一(国立国際医療センターエイズ治療・研究開発センター)
研究協力者: 源河いくみ、照屋勝治、立川夏夫、菊池 嘉、木村 哲

(国立国際医療センター エイズ治療・研究開発センター)

研究要旨

1999年に登場し、現在の抗HIV療法の中心薬剤となってきたefavirenz(EFV)の長期治療成績を検討した。当センターで初回治療として45名、治療不成功例からの変更(salvage)45名、有効な治療からの変更(switch)12名がEFVによる治療を開始されていた。初回治療ではCD4数の増加は8週で96.0/μL、48週で155/μLと良好であり、ウイルス量が検出限界以下となった割合は48週でのintent-to-treat(ITT)分析で86.7%、on treat(OT)分析で100%とこれまでのプロテアーゼ阻害薬による成績を凌駕した。またsalvage 例でもCD4数の増加は8週で75.1/μL、48週で166.8/μL、ウイルス量が検出限界以下となった割合は48週でITTで56.1%、OTで95.8%とこれまでのsalvage治療成績を上回った。副作用としてはフラツキ、発疹、嘔気、不眠が、臨床検査値異常ではトリグリセリド上昇、総コレステロール上昇が多くみられた。EFVは効果が高く重篤な副作用が少ない薬剤であることが明らかとなった。しかし、プロテアーゼ阻害薬に見られている高脂血症が本剤によっても出現してきておりlipodystrophyなどの出現に今後注意していく必要があると思われた。