6.プロテアーゼ阻害剤未治療患者におけるNelfinavir108週までの継続率と耐性変異の出現

分担研究者: 岡 慎一(国立国際医療センターエイズ治療研究開発センター 部長)
研究協力者: 菊池 嘉1、安岡 彰1、立川夏夫1、源河いくみ1、照屋勝治1、平林義弘1、井田節子1、蜂谷敦子1、田沼順子2、石崎有澄美2、矢崎博久2、川田真幹2、砂川恵伸2、土屋亮人3、松岡佐織3、山中ひかる3、畢 秀瓊3、中野恵美子3、伊藤将子3

(1国立国際医療センターエイズ治療研究開発センター技官、2国立国際医療センターエイズ治療研究開発センターレジデント、3エイズ予防財団リサーチレジデント)

研究要旨

Nelfinavir(NFV)は、強力な多剤併用療法(Highly active anti-retroviral therapy; HAART)に組み合わせるプロテアーゼ阻害剤として、臨床的に優れた治療成績を収めている。本研究では、NFVを含むHAARTの臨床的な効果および抗ウイルス効果、失敗例におけるPrimary mutationの出現時期について検討した。対象患者はNFVを含むHAARTを開始したプロテアーゼ阻害剤未治療患者51例で、NFV開始108週後の治療継続率は78%、ウイルス学的成功(VL<400コピー/ml)例は63%であった。12週後のVLが400コピー/ml以上だった患者30例においては、108週後までに11例でNFV耐性ウイルスの出現が見られた(P<0.05)。また、Cox比例ハザード分析を用いてNFV耐性ウイルスの出現リスクを解析した結果、治療開始前の諸因子によって2倍程度のリスクは見られたものの、有意差は見られなかった。最終的には77%の患者において、NFV耐性ウイルスの出現なしに治療を継続することができた。そしてこれらの結果は、12週後のVLがその後の治療効果の指標となりうることが示唆された。