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エイズ治療・研究開発センター(ACC)について

更新日:2023年2月8日

エイズ治療・研究開発センター(ACC)の理念

患者の人権と尊厳を重視した「患者中心」の医療を心がけ、高度かつ最先端の医療を実践します。

  1. 多職種からなる医療チームで情報を共有し、安全かつきめ細やかな医療を目指します。
  2. 安心・納得して医療を受けられるよう、病状や治療内容についての分かりやすい説明を心がけます。
  3. 国内外の最先端医療を積極的に取り入れ、最高レベルの医療の提供を目指します。

エイズ治療・研究開発センター(AIDSClinical Center, ACC) は、1996年3月の薬害エイズ訴訟の和解を踏まえ、HIV診療の恒久対策として1997年4月1日に国立国際医療センター病院(当時)に設置されました。2011年にはACC内に「救済医療室」が発足。院内外の専門機関と連携し、医師やHIVコーディネーターナース、心理療法士やMSW、歯科衛生士など多職種によるチーム医療で包括的な診療・ケアの提供を進めています。
ACCは外来・病棟・治療開発室・医療情報室の4部門からなり、国内外のHIV感染症の治療・研究機関との連携のもと、新しい治療法開発のための臨床研究、HIV感染症の医療水準の向上を目的とした最先端の医療清報の提供や医療従事者・地域支援者に対する研修の開催など、役割は多岐に渡ります。特に国際臨床治験やアジア諸国との国際共同研究に加え、近年はHIV感染者の治療のみならず予防医療にも力を入れ、新規感染者ゼロを目指した活動も行っています。

今後もHIV感染者すべての方々の生活の質の向上を目指し、日本のみならず世界のHIV感染症に対する医療水準の更なる発展のために取り組んでまいります。

HIV感染症に対する高度かつ最先端医療の遂行

ACCには首都圏を中心に全国から受診者が訪れており、1日の平均受診者数は80名以上、登録患者数は5,200名を突破しています(2022年12月時点)。外来は月曜日から金曜日までの平日、毎日複数名の専門医が診療を行い、病棟は患者さんが快適かつ安心して治療に専念できるようゆったりとした設計になっています。
最新の治療法などの情報収集や医療レベルの維持・向上のために各種カンファレンスなどを定期的に行い、HIV・エイズの治療だけでなくさまざまな合併症に対し院内外の専門機関と連携して、最適な医療の提供に務めています。

臨床研究・基礎研究

国内外のHIV感染症治療・研究機関との連携のもと、数多くの臨床研究・基礎研究を行い、HIV感染症に対する新たな診断・治療法の開発に取り組んでいます。研究の範囲はHIVや抗HIV薬をはじめ、合併する日和見感染症や肝炎など幅広く、感染症全般におよびます。研究成果は、学術雑誌への論文発表や学会報告を通じて国内外に広く発信しています。

医療情報の提供とブロック拠点病院/拠点病院との連携

適切な医療を受けていない患者の掘り起こしと適切な医療機関受診への誘導、ブロック拠点病院/拠点病院のHIV診療技術の底上げは、ACCの重要な使命であると考えています。ブロック拠点病院/拠点病院には、ACCで行われている医療情報の提供に加え、HIV診療に関する問題点が生じた場合には、必要に応じて医師もしくは看護師の派遣も行っています。医療機関との連携に関しては、ACC医師と看護支援調整職が担当しています。

研修の開催

HIV感染者の診療・看護など実務を担う医療従事者の育成と全国的ネットワークの構築を目的に、HIVの基礎から応用までレベルに応じて学べる研修を実施しています。2021年度よりオンラインでの研修「ACCe-learning」を開設しています。ACCe-learningについては、こちらでご確認ください。

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